インコタームス(貿易条件と解釈に関する国際規制)
国際物流を行う際に確認が必要です。

インコタームズ(Incoterms)は、1936年、国際商業会議所(International Chamber of Commerce)により制定された貿易取引条件に関する国際規則です。貿易取引条件の解釈の違いによるトラブルを回避するために制定されました。規則発足から国際取引の環境変化に順応、改訂が行われ、2020年1月1日に発表された「インコタームズ2020」が最新とされています(記事の記載日:2022年5月26日)。
インコタームズは、「FOB」「CIF」のような英語の三文字で、国際貿易における売主と買主の商取引物の引渡し責任がどこまで、どこから?境に発生するかまとめられています。それぞれの業務範囲や負担する費用をこのインコタームズの条件の下で取り決め、実際に行われる取引が明確になるように利用されていると言えます。
船積書類にもこれら記号が表示されているので常に貿易や輸出入を行っている人には親しみ深い3つのアルファベットです。
日本から輸出する際も申告書に明示する欄がありますので、これら条件いついては取引先と必ず確認し、決定する必要があります。
ただしあくまで国際ルールということで問題等が発生した際の個別の取引における、代金の精算や、商取引物の所有権移転、契約違反等が生じた際の結果等については定められてはいないようです。
問題が起こらないというのが一番ですが、実に多くの国際間の取引にこの条件は利用されおり、インコタームズに定められていない部分に関しても取引先と取引開始前に十分な打ち合わせをし、コンセンサスを取る必要があると考えます。
なお、個別案件ごとに当社にご相談いただけましたら、それら条件につきまして確認し、業務範囲を設定後、サービス提供を開始させていただきます。
国際商業会議所(International Chamber of Commerce)のWebサイトはこちらです。https://iccwbo.org/英語ページですが、ぜひ確認してみてください。